0.7センチメンタル

有毒 無益なポエムと意味の無い作り話しか出てきません

真っ暗な絶望の海の中で泳ぎ方を忘れて呼吸ができなくなる。息継ぎができない。くるしい。

水泳、得意だったのにな。

何かの間違いで美しくて有名な海に飛び込めた。 たぶんみんなあの子は泳ぎが得意なのだろうと思っている。私だって少し上手なほうかなとは思ってたけど。 その海は綺麗だから私はしばらく浮遊して泳ぐことをやめた。しばらくして久しぶりに泳いでみようと思ったときに、足枷がついたみたいに重たくて沈んで、懸命に泳ぐことだけ考えて、ここに辿り着いた。ここは、暗くて波が荒くて、影になっていて誰も気づかない。もがくことしかできない。

もう少し行ったところに仲間がいて手を振るけど、多分呼吸ができないくらい苦しんでることに気がついてなくて手を振ってくれる。「なにやってるの?はやくこっち来なよ」

助けてくれる人を探した。 味方はたくさんいた、でも誰も助けてはくれない。

呼吸やめようかな、足掻くことも、考えることも、生きることもやめようかな。いつか疲れてこのまま死ぬかもしれない。苦しくないうちに、楽に死のうかな。何度か思った。

全てを止めると一瞬静寂が訪れた。意気地無しな私はすぐに呼吸をしようと暴れだした。 分からないけど、もしかしたら海は荒波じゃないのかもしれない。でも、体は沈む。生きたければもがくしかない。生きたくなくても、死ぬ勇気がないなら足掻くしかないのだ。